ばらばら。とは

2026.6.21

大須の魅力を、つくる人・読む人・街の人と一緒に発信するフリーマガジン出版プロジェクト

概要

ばらばら。は、2017年にニューキャストの新入社員研修としてスタートしました。

現在は、「ばらばらアカデミー」として、デザインや制作を学ぶ方たちを受け入れ、実習の場としても活動しています。参加メンバーは、企画、営業、取材、編集、デザイン制作、配布、SNS発信など、フリーペーパー制作に関わる一連の流れを自分たちで経験します。

特徴的なのは、制作メンバーの多くが印刷・出版・デザイン業界の未経験者であることです。

業界の固定観念にとらわれず、自由な発想や生活者としての視点を大切にしながら、毎号さまざまな角度から大須の魅力を紹介しています。

2ヵ月に1度ほど制作メンバーが変わるため、同じ街を扱っていても、毎号違った視点や切り口が生まれます。

ばらばら。という名前には、価値観も、経験も、得意なことも違う人たちが集まり、それぞれの視点を持ち寄ってひとつのメディアをつくる、という意味が込められています。

こんな方に向けて書いています

  • ばらばら。がどんな活動なのか知りたい方
  • 大須商店街や地域メディアに興味がある方
  • フリーペーパーや紙メディアの可能性に関心がある方
  • デザイン、編集、取材、発信を実践的に学びたい方
  • 地域とつながる活動に参加してみたい方
  • 店舗や地域の魅力を発信したいと考えている方

ばらばら。のポイント

ばらばら。の活動には、大きく3つの特徴があります。

1. 地域の魅力を、外からではなく中に入って発信する

大須商店街には、老舗のお店、新しいお店、個性的な人、独自のカルチャー、季節ごとのイベントなど、さまざまな魅力があります。

ばらばら。では、実際に街を歩き、店舗さんに話を聞き、現場の空気を感じながら記事をつくります。

単なる店舗紹介ではなく、そこにいる人の想いや、街の中で生まれている関係性を伝えることを大切にしています。

2. 制作を通じて、実践的に学ぶ

ばらばら。は、完成した冊子だけが成果物ではありません。

テーマを考え、取材先に連絡し、話を聞き、記事にまとめ、デザインし、印刷し、配布する。その一連のプロセスすべてが学びの場です。

デザインソフトの使い方だけでなく、相手に話を聞く力、情報を整理する力、読み手に伝わる形に編集する力、実際に手に取ってもらう難しさなどを、制作を通じて体験します。

3. 紙、WEB、SNSを組み合わせて発信する

ばらばら。はフリーペーパーとして発行していますが、活動は紙だけにとどまりません。

Instagram、X、LINE公式アカウント、YouTube、WEBサイトなども活用し、それぞれのメディアの特性に合わせて発信しています。

紙で手に取ってもらう体験と、SNSやWEBで広がっていく情報発信。その両方を組み合わせながら、地域メディアとしての可能性を探っています。

ばらばら。とは

「ばらばら。」は、株式会社ニューキャストが取り組んでいるフリーマガジン出版プロジェクトです。

名古屋・大須商店街を中心に、お店、人、文化、イベント、街の空気感を取材し、フリーペーパーやWEB、SNSなどを通じて発信しています。

ただ情報を掲載するだけではなく、企画、取材、編集、デザイン、配布、SNS発信までを実際に体験しながら、街と人をつなぐメディアをつくることを大切にしています。

「大須を元気にしたい」

その想いを出発点に、ばらばら。は、地域の魅力を発見し、伝え、残していく活動を続けています。

「ばらばら。」が生まれた背景

「ばらばら。」は、2017年にニューキャストの新入社員研修として始まりました。

印刷会社や制作会社の仕事は、未経験でも出来るのですが、制作工程の一部のアシスタント業務から始まります。

しかし、この業務は工程の一部となるので、全体を見ることは出来ません。「デザインの仕事をしたい」という想いで入社しても、本当の楽しさや、やりがいを感じられるレベルになるには、何年のかかります

そこで、「ばらばら。」は、未経験のスタッフに「デザイン・制作」を全体で見たときにどう繋がっているのかを知ることが重要だということ、その中で「デザインが楽しい」という気持ちを体験してもらいたいという願いから始まりました。

  • 情報を整理すること。
  • 人の話を聞くこと。
  • 読者に伝わる形に編集すること。
  • 納期に向けて制作を進行すること。
  • 印刷物として仕上げること。
  • そして、実際に人に届けること。

こうした制作の全体を経験するために、フリーペーパー制作という形のプロジェクトになりました。

その後、活動は社内研修にとどまらず、職業訓練校などでデザインを学ぶ方たちの実習の場としても広がっていきました。

最初は手探りで始まったプロジェクトですが、今では社内外のサポートメンバーとともに、スケジューリング、進行管理、企画や制作のサポートができるように仕組み化しています。

ばらばら。は、単なる練習用の制作物ではありません。

実際に大須商店街のお店に取材をし、印刷物として発行し、街で配布し、読者に届けるメディアです。

だからこそ、制作する側にとっても、掲載される店舗さんにとっても、読む人にとっても、現実の反応がある活動になっています。

活動の流れ

ばらばら。の制作では、毎号テーマを決めるところから始まります。

テーマに合わせて取材先を考え、掲載店舗さんへ連絡し、取材をおこない、記事を作成します。その後、デザインを制作し、内容を確認し、印刷・配布へと進めていきます。

制作の流れは、おおまかに次のようになります。

  • 企画の立案
  • 取材先の検討
  • 掲載店舗さんへの連絡
  • 取材
  • 原稿作成
  • 編集
  • デザイン制作
  • 校正
  • 印刷
  • 配布
  • SNS・WEBでの発信

一見するとシンプルな流れに見えますが、実際には多くの判断や調整が必要になります。

  • どんなテーマなら読んでもらえるのか。
  • どのお店に話を聞くのか。
  • 限られた紙面で何を伝えるのか。
  • 写真はどう見せるのか。
  • 文章のトーンはどうするのか。
  • 読者が手に取りたくなる表紙にするにはどうするのか。

こうしたことを一つひとつ考えながら、制作を進めていきます。

企画の立案

ばらばら。は、毎号テーマを変えて発行しています。

最初に行うのは、今回どんな切り口で大須を紹介するのかを考えることです。

大須には、食べ歩き、古着、カルチャー、神社仏閣、イベント、個性的な店舗、長く続く老舗など、さまざまな魅力があります。

その中から、今号では何を伝えるのかを、メンバー同士でアイデアを出し合いながら決めていきます。

未経験者が中心だからこそ、専門的な視点だけではなく、初めて大須を訪れる人に近い感覚や、日常的に街を歩く人の素直な疑問が出てきます。

どの工程でも同じですが、できる限り参加メンバーの「やりたいこと」を中心に、その内容を掘り下げていきます。メンバー同士、サポートメンバーとのブレストで、変わっていったり、さらに面白そうな企画になっていくこともあります。

その視点が、ばらばら。らしさにつながっています。

掲載店舗さんへの取材

企画が決まったら、掲載をお願いする店舗さんへ連絡し、取材をおこないます。

取材では、お店の特徴や商品情報だけでなく、店主さんの想い、これまでの歩み、大須という街との関わりなども伺います。

実際に話を聞いてみると、外から見ているだけでは分からなかった魅力に出会うことがあります。

  • 商品やサービスの背景にある考え方。
  • お店を続けてきた理由。
  • お客さんとの関係。
  • 大須という街への想い。

そうした言葉を受け取り、読者に伝わる形に編集していくことが、ばらばら。の大切な制作プロセスです。

編集・デザイン制作

取材した内容をもとに、記事を作成し、紙面デザインを進めていきます。

文章をそのまま並べるだけでは、読者に伝わりやすい紙面にはなりません。

  • どの言葉を見出しにするのか。
  • どの写真を大きく使うのか。
  • 情報の順番をどう整理するのか。
  • 読みやすい余白や文字サイズになっているか。
  • 全体の雰囲気がテーマに合っているか。

こうしたことを考えながら、IllustratorやPhotoshopなどの制作ツールを使ってデザインしていきます。

「ばらばら。」の制作では、未経験者であってもツールの使い方を教える、ということは基本しません。

マニュアルや解説本を読むことも大切ですが、「作りたいもの」をツールを使って表現するにはどうすればいいのか、という欲求からツールを覚える方が、身に付くからです。その中で印刷誌面を作る時の注意事項や効率のよい使い方などをサポートメンバーが教える、という体制を整えています。

また、完成に近づいた段階では、読み手の視点で内容を確認します。

  • 誤字脱字がないか。
  • 店舗名や商品名は正しいか。
  • 伝えたいことが分かりやすいか。
  • 初めて読む人にも内容が伝わるか。

デザインの見た目だけではなく、情報を正しく、分かりやすく届けることも大切にしています。

配布

印刷入稿から約1週間で、印刷物が届きます。

届いた箱を開け、出来上がった「ばらばら。」を取り上げるときのメンバーの顔はいつもキラキラとしています。

企画を練り直したり、デザインを何度も作り直したり…

そんな苦労があったからこそ、手に取った時は喜びはひとしおです。
この感覚は、WEBサイトのリリースとは明らかに違うものがあり、体験した人にしか分かりません。

完成したばらばら。は、大須商店街の街頭で手配りするほか、協力店舗さんにも設置していただいています。

実際に街で設置配布してみると、簡単に手に取ってもらえるわけではありません。

興味を持ってくれる人もいれば、通り過ぎていく人もいます。
思ったように受け取ってもらえないこともあります。

しかし、それも大切な経験です。

メディアは、作っただけでは届きません。

  • 誰に、どこで、どのように届けるのか。
  • 手に取ってもらうには何が必要なのか。
  • 読者との接点をどうつくるのか。

配布の現場を経験することで、制作物を「届ける」ことの難しさと大切さを実感します。

SNS発信

ばらばら。では、紙面だけでなくSNSでの発信もおこなっています。

個人では普段SNSを見たり、投稿したりとすることもある思いますが、公式アカウントでの発信というのは、また違った作法があります。

例えば、X、Instagram、LINE公式アカウントなど、それぞれの媒体の特徴に合わせて、発信内容を考えています。

紙面では伝えきれなかった情報を補足したり、取材先のお店を紹介したり、配布情報を案内したり、活動の様子を発信したりします。

SNSを通じて、お問い合わせをいただくこともあります。

紙のフリーペーパーとSNSは、対立するものではありません。

  • 紙で出会い、SNSでつながる。
  • SNSで知り、紙を手に取る。

そうした行き来を生み出すことも、ばらばら。の活動の一部です。

動画制作

紙面や写真だけでは伝えきれない雰囲気、街の動き、人の表情、取材の様子などを動画で発信することで、ばらばら。の活動や大須の魅力をより立体的に伝えることができます。

動画制作では、構成、撮影、編集、テロップ、音声、サムネイルなど、紙面制作とはまた違った視点が求められます。

YouTubeやSNS向けの動画制作にも取り組んでいます。

紙、WEB、SNS、動画。

さまざまな媒体を組み合わせることで、地域の情報発信の可能性を広げています。

WEBサイト制作

ばらばら。では、WEBサイトの制作や更新にも取り組んでいます。

ノーコードツール(Wix)なども活用しながら、紙面で制作した情報をWEBでも見られる形にしたり、活動内容を紹介したりしています。

紙面は手に取った人に強く届くメディアですが、WEBは検索や共有を通じて、時間や場所を超えて情報を届けることができます。

ばらばら。では、紙だけ、WEBだけではなく、それぞれの特徴を活かした発信を目指しています。

これまでの活動

ばらばら。は、フリーペーパーの制作・発行だけでなく、地域イベントやメディア出演など、さまざまな活動をおこなってきました。

  • 2020年2月:第3回「大須コスプレ清掃活動」に参加
  • 2021年3月:「サカエ経済新聞」に掲載
  • 2021年4月:ラジオ番組「オスラバ」に出演
  • 2021年11月:「北斎ねこまつり」に参加
  • 2022年1月:「〇〇なひとの話を聞く会」に出演
  • 2024年12月:フリーペーパーオブザイヤー入賞
  • 2025年7月:Hert FM「QUEEN OF HEARTS」出演
  • 2025年7月:MID FM「ワンアゲ!」出演
  • 2025年12月:フリーペーパーオブザイヤー大賞
  • 2026年6月:テーマソング「バラバラ」by オルミュ リリース

こうした活動を通じて、ばらばら。は少しずつ、大須の街や地域の人たちとの関係を広げてきました。

ばらばら。が目指していること

ばらばら。は、単なるフリーペーパー制作ではありません。

  • 地域の魅力を発見すること。
  • 人の話を聞き、言葉にすること。
  • 情報を整理し、伝わる形に編集すること。
  • 紙として届け、WEBやSNSで広げること。
  • 制作を通じて学び、街とつながること。

そのすべてを含んだ、実践型のメディアプロジェクトです。

情報発信の手段は増えました。
誰でもSNSで発信できる時代になりました。
AIを使えば、文章や画像も簡単につくれるようになっています。

それでも、実際に街を歩き、人に会い、話を聞き、自分たちの視点で編集し、形にして届けることには、変わらない価値があります。

ばらばら。は、紙メディアの可能性を考えながら、地域と人をつなぐ新しい出版の形を探り続けています。

大須の魅力を、ばらばらな視点から。

これからも、ばらばら。は、街の中で生まれる小さな物語を見つけ、伝えていきます。

お問い合わせ

オンラインで「ばらばら。」取り組みをご紹介しています。

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