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2020-05-21

分かりやすく読みやすい本作りに役立つ「フィルター」 〜DOT3 機能紹介 〜

 

 

 

DOT3のフィルター機能について解説する前に、
その意味をより深く理解していただくため、一見、自動組版とは関係がなさそうな
「本の分かりやすさ、読みやすさ」から話を始めたいと思います。

 

分かりやすく読みやすい印刷物を作りたい

「分かりやすく読みやすい」というのは読み手の感覚でしかありません。
しかし、印刷物というモノづくりを行う私たちが、常に考えなければいけない根本的なテーマです。

 

先日、長年に亘って本の編集をされている編集者さんと話をしていた中で、

1冊の本を通してみたとき、情報やレイアウトの整合性が保たれているか、そうでないかは、その本の分かりやすさや読みやすさの感覚に大きな影響を与える。
だから、何ページにもわたるページフォーマットの設計にはとても気を遣う。

という話がありました。

 

言い換えると、

「分かりやすく読みやすい」本作りをするためには、文字のサイズやフォントなど表現の仕方の規程や、目線誘導、メリハリを考慮したレイアウトといった「設計」が重要。
すなわち、印刷物(本)にはその設計に沿って作り上げるための「ルール」が必要である。

となります。

 

このルールが、フィルターの話に大きく関わってきます。

自動組版というと効率化にスポットが当てられがちですが、その根底にあるのは何かということも忘れてはいけない事だと思います。

 

フィルターとは

「フィルター」というと、Excelにある絞り込み機能を思い浮かべる方も多いと思いますが、
DOT3の「フィルター」をひと言で言い表すと

データ加工プログラム

となります。

 

もう少し付け加えると、

原稿データを組版仕上がりにするためのプログラム(JavaScript)

です。

 

フィルター担当は自動組版の番人

原稿を入力して自動組版しながらデータを作っていく方は、フィルターの中身を見たり、いじったりする必要はありません。

フィルターの理解は、自動組版のデザインパターン作成で必要となります。

DOT3では、この方たちをデザイナーと位置付けています。

 

IllustratorやInDesignを使ってきたデザイナーからすると、

プログラムなんてやったことない、無理無理…」と思うかもしれません。

 

WEB制作に携わっている方は、よくご存知かと思いますが、JavaScriptは初心者でも簡単に使い始められるスクリプト言語です。

InDesignで「正規表現スタイル」を使ったことがある方には、イメージしやすいと思います。

フィルターは、アレの何でも出来る版と思ってください。

フィルター編集画面イメージ

最初のとっかかりは、弊社で作成することも出来ますのでご安心ください。

ただ、フィルターの書き方を覚えて、自動組版でやりたいこと全てを制御出来るようになった自分を想像してみてください。

 

とてもワクワクしてきませんか?

 

簡単に始められるDOT3ですが、その奥を知ることで、もっと使いこなすことが出来る。
これもDOT3の魅力の一つなのです。
(私たち自身がこの魅力に取り憑かれている、ということかもしれませんね。)

導入企業様向けに、フィルターの使い方も含めたデザインパターン研修を行っております。
また、チャットワークで「こうしたいけどどうしたらいい?」などお問い合わせいただければ、
サポート側で試してみたりしながら、お答えしています。

 

自動組版でどこまで出来るのだろう?の答え

自動組版の基本は、原稿データを誌面上の所定の場所に置く、という一見単純そうな話ですが、
実はそんなに単純な話ではないというところが、
DTPから自動組版に移行できない壁なのかもしれません。

 

自動組版でどこまで出来るのだろう?

こんなこと、あんなことはできますか?

 

検討されているお客様から、このような質問をよくいただきます。

 

ちょっとここで、従来のことを思い起こしてみてください。

DTPする際には、何かしらの作業ルール(組版ルール)

こういうときはこうする、というルール

がありませんか?

 

・この文字はこの文字に置き換える

・ここにチェックが入っていたら、このマークをここに入れる

・こことここに文字が入っていたら、こう繋げる

このルールを印刷物に自動で反映させるプログラムが「フィルター」です。

上記の例は比較的簡単なものですが、複雑な条件分岐によるレイアウト調整もプログラムに落とし込めば、従来のDTP以上に精度の高い仕上がりが可能になります。

 

つまり、

ルールがあれば自動組版は可能

ということになります。

 

DTPの現実的な問題を解決する「フィルター機能」

・ルール通りに作ったのに、修正指示が入ってくる

・もう再校段階なのに、掲載情報の見せ方やデザイン変更が発生

 

これは、DTPの現場でよくある光景です。

 

作業を効率化するために、せっかくルールを作ったのに…

支給Excelから自動流し込みしたのに、またやり直しか…

(この場合、すでに手修正が入っているので戻れない)

 

このような問題が発生するのは何故でしょうか?

 

これは「ルールが共有されていない」ということから発生する問題です。
共有されていないということは、その存在すら知られていないかもしれません。

 

つまり、修正指示を入れる方たちは、

赤字を入れたら、DTP側でそのように直してくれる

といった感覚なのです。(悪気があるわけではなく)

 

ここで、DTP側にも質問です。

10人の作業者がいたとした場合に、全員がルールを把握し、ルール通りに作業できていますか?

回答はきっとこうなるでしょう。

ある程度は…

 

その言い分はこうです。

ルール通りに作っても、どうせ赤字入れてくるんでしょ?

ルールってあるようでないじゃん(笑)

 

ついでに、印刷業界としての問題を提起します。

「その仕事、あなた以外に出来ますか?」

 

この問題を解決するためにルール(条件)と、それをどうしたいかをフィルターというプログラムにカプセル化しておきます。

 

そうすることで、

・ルールの存在が明らかになる

・そのルールをどう運用すべきか

というように、さらなる効率化へのステージへと繫がっていくのです。

 

フィルターで校正業務を軽減

印刷物の校正には、

情報

・レイアウト

の2つがあり、それぞれにはルールが存在します。

校正する方は、このルールを把握した上で、それが適用されているかの確認や、さらに言えば、「推敲」と呼ばれる印刷物を俯瞰してみるような校正も必要とされることもあります。

 

これら全てを校正するのは、とても大変なことです。

 

そこで、校正業務を軽減に力を発揮するのが、DOT3の「フィルター」です。

フィルターを通して生成されたPDFは、ルール通りに作られているので、その部分については校正する必要がないのです。

 

まとめ

「自動組版で効率化」を考える時には、DTPの自動化だけではなく、
印刷物の「分かりやすさ」「読みやすさ」という根本的なテーマであったり、
校正というワークフローも踏まえて初めて解決策が見えてくる、と考えています。

 

今こんなことで困っている、こんなことは出来るの?などありましたら、是非お問い合わせ下さい。

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