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2019-09-10

印刷会社に効率化を相談しても拉致があかない理由

この記事は、カタログなどの印刷物を発行している企業さん向けです。

データを上手く使って商品カタログを効率良く作りたい

またそのデータを活用したいというニーズを印刷会社さんにぶつけても

理論的、構造的に無理かな…というお話です。

 

印刷会社さんはうちのお客さんでもあるので、喧嘩を売るつもりはないのですが、

印刷業界の生業も随分変わってきているので、今一度整理してみると、

あーそうだよね、たしかに…と、ご理解いただけると思います。

 

例えば、自社カタログを作りたいクライアントがイメージしている効率化と、

印刷会社が考える効率化には大きなギャップがあります。

 

クライアントは持っているデータから、「効率良くカタログを作りたい」と考えます。

それは、担当者が印刷会社と一緒に苦労してカタログを作り、

その後WEBなどにも展開するためにまたまた大変な労力を振り絞っている

という風景から、どうにからんかなと、印刷会社に効率化の相談をします。

 

しかし、彼らは「印刷のプロ」であり、「データを扱うプロではない」ので、

印刷側から見える範囲の提案しか出来ません。

出来たとしても小手先の取り組みは、部分的であり、悲しいことにそれほど効果はありません。

 

もうひとつ、クライアントが単純に思うことは、「データを活用したい」と考えます。

例えば校了した後、印刷物に掲載されているデータを、

他で使いたいので欲しいと作成側にオーダーします。

印刷物を作った会社に相談するとどうするかというと、

DTPデータから取り出す作業を行います。

スクリプトを使った取り出し方もありますが、

100パーセント正確にまたは欲しい形に取り出せないので、

DTPデータからコピペでExcelに移したり、加工したりして、

さらに合っているかの確認作業が必要になります。

 

これは、ものすごい労力です。

そして、ものすごい無駄です。

正直、印刷物を作るよりも難しいです。

作業が面倒とかそういうレベルの話ではなく、

その他で使うためには正しいデータである必要があり、

むしろそうでなければ意味がないからです。

結果的に意味がないものを頑張って作るのは精神的につらいです。

 

しかし、印刷をとりたいがために「できます」といった以上、なければなりません。

この苦労は無駄ではないか、もっと効率よい方法があるのではないか、

そう考えるのは当然のことですが、解決策のないまま、ずっとこのループの中にいます。

 

印刷会社として一歩前進するならば、もらえるデータ、返すデータが何であるかをしっかり調査して、

いろんな用途を想定する中で、データの流れを良くするにはどうすればいいかを考える必要があります。

 

営業レベルではなく、社内や社外、クライアントの開発側と話して、

どういう渡し方が一番ベストかを議論すれば効率の良い方法は見つかると思います。

 

しかし、先にも述べたように、印刷会社は印刷物を作ることが仕事であり、

システム関連に対しては、印刷物を作る考え方と同じやり方の範囲しか出来ません。

システム部門があったところで、彼らは印刷物制作の経験がない、

またはお客さんや営業が言ってることがまとまっていないために、

やりたくても、言われたらやるよ、ぐらいしか言えません。

 

これが現実です。

 

結局のところ、よく分かってない人同士で話するよりも、

やりたい事を伝えて、後は専門家に任せた方がいいという事です。

 

そこでは印刷の専門家として従来の印刷会社が登場すればよくて、

その中では上下関係のないクライアントも含めたパートナーとしての関係性を重視して、

共同体を構築することが不可欠です。

 

ただ、参加するなら印刷物制作の自動化のスキルも求められることでしょう。

そこでメンバーとして選ばれるようにならなければいけないと思います。

 

データを扱うプロとはどういうことか

まず、印刷物というのはデータの一つの出力形態でしかないという事。

本来データは、様々な用途に利用できるものであり、

印刷物のためのデータでも、WEBのためのデータではない。

 

そして、ここからが重要な事ですが、

データを使って、出来る限り人の手を加えず作る。

印刷物やWEBを自動化するなどして作るということこそが効率化です。

 

データを扱うプロとは、これを実現するために、

データ構造や誌面レイアウト構造、WEBや他のシステムのデータ構造などを解析して、

どう管理すると効率が良いのか、どのようにデータを集めるのが効率がいいのか、

そしてどのように様々な用途に繋げていくのがいいのか、それらを考える役目を担う人たちです。

 

印刷物制作を入り口にしながらも周囲の活用を視野に入れたデータ構築のためには、

柔軟なデータの持ち方が必要になります。

 

何か項目を追加、変更するたびにシステムを改修していてはコストがかさむばかりです。

かと言って、じゃんじゃん追加、変更すると、データがおかしくなるかもしれません。

運用と要望のバランスをうまく保ちながら進めていくためには、

WEB、システム、印刷などのどれかに偏ることなく、データを重視した専門家が必要という事です。

 

印刷物を入り口にするメリットは、印刷物の工程にあります。

システム関係は、明確な要件、仕様がなければ開発のスタートさえ出来ません。

しかし、印刷物は初校、再校、責了、校了といったマイルストーンがあり、

その度に、内容、デザインが変わるのは当たり前という、他では考えられない方式がとられています。

 

システム関係が先に仕様が必要と話しましたが、

物作りの方法論として業界のみならず世界的にこの方式を良しとする見方もあります。

要は、最初から要件も仕様も決められないよね、

だったら途中で動かして触って方向修正することを前提とした方が、いいんじゃないかと。

もう少し話をすると、システム系ではこの方法が破綻する、

もしくは納期の延長などリスクが比較的あるように思いますが、

印刷系は印刷納期は絶対にずらさないという納期ありきでプロジェクトが動くので、

入り口としては向いているのでは無いかと思います。

まぁそのために残業とかしていてはそもそもダメなんですが。

 

カタログ制作を効率化したい時にどこに頼むのが正解か

では、どこに頼めばいいのでしょうか?

データならシステム会社か?社内のシステム部門か?というとそうでもありません。

先に述べたように彼らは仕様を固めないとスタートがきれない文化の中にいます。

 

仕様を固めるという作業をしてもらうためには、

まずクライアント側がその全貌を把握して伝えなければいけません。

中には、ある部署の生き字引のよう方の頭の中にしかない重要な情報があるかもしれない。

その労力は考えるだけで腰が引けてしまいます。

 

もうひとつは、彼らはそれを使って業務をするわけではいという点です。

例えば仕様設計の段階で必要もしくは不要と思った事が、

使ってみると違っていた、というのは大いにある話です。

これはシステム開発とは要件定義、設計、開発、テストと上流から下流へ流れていく工程なので、

開発段階で、あれ?これおかしくね?と思っても、後戻りしづらい世界です。

基本的に言われたとおりにやる、というのがベストとされているのです。

 

じゃあ直せばいいじゃんとといってもそこにはコストかかりますよね。

その辺りが火種となって大火事になり、大炎上して崩壊して終わる、

というのもシステムの寿命のひとつです。

 

WEB会社はどうかと考えると、彼らもまた同じです。

データはWEBのためのデータとしか捉えていません。

つまりアウトプット専門なので、コンテンツの見た目を優先することを考えると印刷会社とも同じです。

 

印刷、WEB、システムのそれぞれの専門会社に依頼しても無理ということが理解できたでしょうか。

 

そうなるとどこへ頼めばいいのか?答えは簡単です。

 

・印刷もWEBもわかるシステム屋

・システムも印刷もわかるWEB屋

・システムもWEBもわかる印刷会社あるいは制作会社

 

そうです、なかなかありませんね。

そもそもこの界隈は「見た目」優先で、

「データ重視」なんていう考えが日本にあんまり無い。

「効率化の原点」であるにもかかわらず、です。

 

そんな中、印刷物制作を入り口にしたデータ管理、自動組版、

データ活用を推進し、お客様と一緒に実績を積み重ねている会社があります。

このサイトの問い合わせページから問い合わせしてみましょう。

 

申し訳ないですが…

無理なものは無理、偉い人に言われてもお金を積まれても無理なものは無理と言います。

なんでもハイハイいいなりの業者ではありませんので矛盾があれば正します。

そして、我々が間違っている、知らないことがあれば教えて下さい。

日本企業にありがちな「上下関係こそ非効率の温床」だからです。

 

それでもパートナーとして認めていただける企業さんには、力の限りサポートします。

 

印刷物を作る流れの中で、いつのまにか、

・抱えていた課題が解決

・データ活用が増える

・データが価値の高いものとして存在し続ける

・そして業務も良い方向に向かっている

そんな理想を現実にしたいとお考えなら、是非ご相談ください。

 

 

(投稿者:川原)


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