そろそろネタが尽きるかなあと思いきや、毎日ネタが増えていく。
まだ、草稿作品はストックがやまほどあるけど、釣りネタとかが多くなってきたら、ついにネタ切れかと哀れんでやってください。
というわけで、今日のネタは朝イチでかかってきた電話から。
なんでも、その人のクライアントから、他の会社は自動組版のソフトを入れてやって、直ぐ上がってきて、ミスもないのに君んとこはなんでやらないんだ的なことを言われたらしく、なんかいい方法ないかなあという相談でした。
アドバイス1
まずはじめにアドバイスしたのは、
「それでも仕事を頼んでくるってことはやるとこないからだと思いますよ」と。
そんないいところあるなら、そこでやって貰えばいいのになんで頼んでくるのか、っていう疑問に謎が隠されてる気がするからです。
温情だけで今の時代に仕事出すかなあ。
考えられる理由は、いくつか挙げてみます。
(もう自動組版全然関係ない話ですね。)
理由1 その人が仕組みを理解できてないくて、聞くこともできないから、言いやすいアナタを下に見て言っている。
理由2 自動組版でやっていると言いつつ何か制限とか問題を抱えている。例えば、今以上を望む場合は、パッケージソフトでは賄えないのでカスタマイズが必要でそこにかなりコストがかかるから、アナタのところにコストをかけずにもっといいものを導入させようとしている。
まずは、その辺を探ったほうがいいですね。
相談者にメリットなくて、クライアントは金出さないのにメリットを受けようとするってのは日本の腐ったビジネススタイルそのもの。想像でしかないので、そうじゃないことを祈ります。
アドバイス2
次のアドバイスは、自動組版になった場合、その印刷物の内容の責任は、すべてクライアントが持つことになるということについて。
今までは何か間違いがあると、責任を負わされるのは制作側でしたが、自動組版ということは、クライアントが持つデータがそのまま印刷物になるわけなので、間違いがあれば元のデータがおかしいということになるからです。
「いやいや、データ作るところからやってその責任も持ってね」というのであればそれは自動化の意味がありません。
結果が正しいかどうか判断できるのはクライアントだからです。
それでもデータを作らされるとした時、そのデータを確認して問題がないと判断するのは、やっぱりクライアントです。
データが確実でなければ自動組版なんて意味がないんです。
責任の持ち方が変わる
クライアントは、自動組版になる事で、データに対する責任から逃れることは出来ないって事ですが、ほとんどの場合、従来の業者任せの体質なので、この事についての認識が甘さを正す必要があります。
では、自動組版を準備する側の責任は何か、というと、その仕組みが問題なく、いつでも安定して稼働するようにしておく事です。
また、組版の仕様や、ルールの仕様を満たすための担保をしっかりとるためのテストも重要です。
そして、何よりこういった保守やサポートに関わるところにお金がかかることが理解されていることが前提です。
悲しい事に前述の通り、この件に関しても理解されていない事が多いのが現状です。
それが出来ないならいつまでも変わらぬ手作業を続けて、納期やミスに怯えながら過ごすか、諦めるか、ですね。悲しいけれど。
自動組版はいいんだけど、その前にもっと大事なことがあるよ、って話でした。
ああ、また今日も全然、自動組版を売り込んでない。せっかく相談されたのにこんなことばっかり言ってるから儲からないんだな、きっと。