目的が、印刷物を作る作業の効率化、ミスを防ぐ、データまたはシステムの連携や活用であるとする時、
DTPを起点に考えると、
自動化はそれを補佐するものという位置付けになります。
一方、自動化を起点とすると、DTPは致し方なく手動でやるしかないところをやるだけ、という補佐的な位置付けになります。
それぞれのスタート地点を見るとまた違いがみて取れます。
DTPは原稿が来たら、はい、スタート!という事で、DTPデザイナーやオペレーターと呼ばれる人達が、わーっと動き出します。
ロードレースみたいな感じで、一気に飛び抜けるレーサーから、ちょっともたついて走り始めるレーサーまで色々です。
自動化はどうかというと、まずはデータをセットします。まだ走り始めません。ここはすべての始まりなので慎重に確認しながらセットして、ピットクルーが全員手をあげたらようやくコースへ入り、走り始めます。
自動運転なので誰も乗ってない近未来な感じです。コントロールセンターだけでゴールを目指します。
チームDTP達は、途中でコースを間違えたり、はみ出したりするので、校正担当が監視して指摘します。途中で何回もこけますが、精神力でまたレースに戻ります。
チーム自動化、計算され、プログラムされた通りに一番安全に近距離を走り抜けていきます。
クルーは、コーヒーを片手に雑談しながら、問題なくレースが進行しているか監視しています。
チームDTP、頑張りました!
かなり疲れているようですが、やり切った感のガッツポーズでウイニングランです!
ん?チームDTPのピット内で何かもめてるようです。
現場の藤素さん、何か情報ありますか?
えー、いまですね、ザザザ、スポンサーから何やら連絡が入ったようです、ザザザ。
いやぁ心配ですね、ゴールした選手もピットに帰るに帰らないようです。
おっと、そんな中、チーム自動化、ゴールです!
いやぁホントに安定した走りを見せてくれますね。
いつも通り、喜ぶ間もなくマシンチェックが始まりました。
監督とスポンサーが何やら会話してますね。
えー、こちら現場の藤素です。
次のレースについての話のようです。
優勝が目的ではない、大事なのは次につながる中身だというようなことをお話しされてます。あ、チームWEBのレースにも参加して欲しいという話も出ているようです。
いま笑顔で握手、報道向けの写真撮影が始まりました。一旦お返しします。
おっと、ここでDTPチームの監督が記者会見を始めるようです。
かなり怒号が飛び交ってましたが、大丈夫でしょうか。
えー、私達のチームはこのレースを最後に撤退することになりました。今までありがとうございました。
突然の撤退理由はなんでしょう?
スポンサーサイドから今後は印刷しないとのことでして、、、
何か問題でも?
レースは完走したのですが、コースのあちこちで破損が確認されまして、その損害と苦情が殺到しておりましてこれ以上は無理という判断です。大変申し訳ありませんが、今から対策会議を行いますので、ここまでにしてください。
あー、監督が頭を下げる選手の前を何も言わずに通り過ぎて行きました。一旦お返しします。
と、いうことで、どうなんでしょう?
この結末、大原さん。
まあまずあれやな、選手は悪くないわな。マシントラブルやらコース選択とか彼には関係あらへん。あるとしたらスポンサー、チームを含む組織全体の問題やろ。あのエンジンに問題あるって、前から彼ゆうとったしな。
前を通り抜けて行きよったな、監督。かわいそうに、なんかゆうたれや、ほんま。
えっと、なんの話でしたっけ、これ。
DTPを起点に考えると、人がやりきることでゴールを迎えるけど、途中で色々問題起こる。自動化ってのは先にゴールが見えてるので、それを見守ればいい。その余裕の中から、また次のための改善や展開を考えることができる、っていう話。
なのかな?