効率化というと、何かしらの業務負荷を減らす、となりがちですが、
果たしてそれでいいのか、というお話です。
何か削れる業務はないか、という視点で見ていくと、
様々な箇所で諸事情があって、これを削るわけにはいかないなとか、
なかなか出にくいのではないでしょうか?
その視点よりもっと効率の良い効率化の見つけ方があります。
ヒントは我々はメデイアコンテンツである印刷物、WEBなどを
「データを使ってデータを作っている」というところです。
「このデータが制作スタートから完成まで、スムーズに流れているか」
というデータの視点で見てみてください。
どこで詰まっているかを探してみると、
詰まっているところが業務負荷が高いところです。
そして、一番問題やミスが起こりやすいところでもあります。
例えば、原稿データからDTPデータになるところが、詰まっているとします。
ここは組版工程なので、じゃあ自動組版で効率化か?というとそうではありません。
詰まる原因は、詰まった箇所ではなく、その前段階にあるものです。
蛇口ひねっても水が出てこないからといって、蛇口を一緒懸命回しても無駄です。
蛇口を高級品に変えたところで無理なのです。
水が流れてないのに、蛇口から出てくるわけがないからです。
では、ここでいう前段階はどこかというと、原稿を収集するところです。
ここで整理整頓されていたら、次の組版工程にスムーズに流れます。
次に組版データから校正データのところはどうか、
校正データから組版データへの戻しの流れはどうか、
と見ていきながら考えると、
業務を効率化すべきポイントが浮かび上がってくるのです。
今回は印刷物の制作を例に挙げましたが、WEBも同じです。
そして、データの流れが良くなると、視界がどんどん広がっていき、
不要な業務、減らせる業務が見えてきて、データの再利用など
もっとリッチな方向へと進んでいくことができます。
ここでやっと、それを実現するには何が必要か、という議論に進めます。
効率化を考える際に、この方法を試してみてもらえると幸いです。