巷では、間違いを無くすための校正ツールなどが紹介されています。
(うちもDproofsというPDF差分チェックのクラウドサービスをしていたりしますが、
これは主にDTPの作業者をターゲットにしているので、校正ツールとは少し分野が違います。)
校正ツールと聞くと、いつも思うのは、
無駄だなぁ
ということ。
校正というのは、合っているか、間違っているかを調べる行為。
この作業をする人達は、印刷を依頼された会社の人達であって、
その情報を発行する人達ではないから、本当の正解を知らないと思うのです。
そこまで含めて印刷物を作る側の仕事としてしまっている風潮に
ものすごい違和感(出来ないことを出来ると言っている)を感じます。
なので、合っているか、間違っているかというより、
間違っている「ような気がする」
のをピックアップするだけで、
本当に間違いなら、「直す」工程へいくし、
正解を知っている人に「確認」してもらう工程へいく。
無駄だなぁ
と思いませんか。
この無駄を無くすには、
正解を知っている人達=情報提供者が作成した「正解の原稿」が、
そのまま印刷されれば「校正」という工程は概念的に必要なくなる。
勿論、その人達が合ってるか間違ってるかを確認することは必要ですが、
それを別の会社がやることによる余計なリスクと時間を排除できます。
「印刷物には校正が必要」というのが固定観念化しすぎている気がするのです。
そもそも発行者は正しい情報で原稿を作成しなければいけないし、
作る側は、その情報をそのまま印刷に展開できないといけない。
これを部外者である「DTP」や「校正」という工程を入れることによって、
余計に時間をかけているだけだ、という考え方があっていい気がします。
WPS.3は、原稿作成者が自らブラウザ上のフォームにデータを入力、編集し、
ボタンを押せば、印刷仕上がりのPDFを確認できます。
間違いに気付いたら、その場で直せば良い。
ここに「DTP」「校正」という概念は発生しません。
ただひたすら発行者が「正しいデータを溜める」ことに集中できます。
これが本来の情報配信側の作業であり、
我々のような印刷関係の会社がやるべきことは、
その場所を提供する、データを溜める場所を提供する、
そのデータを使って印刷物やその他のデータを作る、
ということでクライアントを支える、というのが正しいと思いますが、
皆さんはどうお考えでしょうか?