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2020-05-18

コンテンツ制作とページ制作を分離すれば効率も良くなるし、ミスも減らせる

DOT3ページ立て機能が制作側にとって人気があるのは、DOT3がDTPを根本から変えて、効率化とミス軽減に寄与してくれることだと思います。
(DOT3を自社制作案件で使って、自分達自身もそう実感しています。)

これは、「コンテンツとページが分離しつつも連携して動いている」ということに起因するというところまでは分かるのですが、
(うちの案件も含めて)現状の案件をそっちへ持っていけないよなあ、困ったなあという会社も多いのでは。

ということで、どうすれば従来のDTPを効率化出来るのかということを「コンテンツとページの分離」という点から探ってみたいと思います。

 

現在のDTP

現在主流のDTP作業は、IllustratorやInDesignを開き、ページ全体をガリガリ、ゴリゴリ作り込んでいいきます。
しかし、

 「ちょっと修正するだけでも大きなデータを開かないといけない…」とか、

 「修正しなくていいところを、間違えて触ってしまった…」とか、

DTPデータを何度も開いて、作業して、保存して、って結構時間かかって大変です。

"コンテンツ制作とページ制作が一緒に進められる"

DTPとはそういうもんだ、ということかもしれません。

実際、弊社でもいくつかの制作案件では、何十年と変わらないこのDTP工法を採用しています。フルDOT3案件と比べると、効率よく出来ないかなあと思うところです。

もしかしたら、DTPは間違った方向へと進んで、それが当たり前になってしまったのではないか、ということで、ちょっと原点に立ち返って考え直してみます。

 

現在の制作は「括り」で動かしている

大抵の本(ここでは主にカタログ)は、体系化するとだいたいこうなります。

カテゴリ
 ページ
  商品群
   商品

DTPでは、カテゴリごと、ページごと、商品群ごと、といった括りで制作工程を動かすので、IllustratorやInDesignでページ全体を作る、という発想になっていると思います。

これは、言ってみれば、太古の昔からある版下作成をPC上で再現しているだけです。

だから、効率化出来るわけがない。

しかも、版下の作業工程は増えているので、ミスる確率も上がる。

つまり、効率化やミス軽減を目指したいなら、小手先じゃなくて根本から見直さないとダメだなこれは、ということなのだと思います。

 

視点を変える

ここで、どのように分離出来るか、を考えてみたいと思います。

先ほどの体系を上から辿っていくと、「括り」から入ってしまうので、

下から辿っていきます。

 

するとどうでしょう。
ページは商品の集まりだと視点を変えられます。

当たり前じゃん!と思うかもしれませんが、この考え方は、
IA(情報アーキテクチャ)の概念です。

坂本貴史氏著「IAシンキング」の一文を借りて説明すると、
「情報アーキテクチャとは最終デザインの元になる設計図を作る作業」
となります。この本はWEB制作での「IA」の考え方について書かれていますが、印刷物も全く同じだと思います。

 

効率化を阻む要因

現在のDTP工程を振り返ってみると、

「とりあえずダミーで進めておいて」

とか、

「こことここの商品を入れ替え、これは無し」

とか、

制作工程の至る所で、闇雲にゴールに向かって作っている、という気がしてなりません。

 

このように現在のDTP工法は、「設計図無しで作っている」というところに、

効率化を阻む要因が潜んでいると思います。

 

そうは言っても…

そんな明確な設計図がかけたら誰も苦労しないよ!と言われると思いますが、
それでは、いつまでたっても何も変わりません。

何が正解か誰も知らない、急に誰かがいなくなる(やってくる)、誰と何処へ向かっているかさえ分からない究極のアドベンチャーを楽しめる程、物好きな人が自分の他にいるだろうか、と胸に手をおいて尋ねてみると、この仕事の不安定さにため息が出るのではないでしょうか。

 

制作にも設計図を

しかし、印刷物の制作工程も設計図を手に入れることが出来ます。

「商品の集まり」がページを成し、本を成す、という概念を持つことと、
自動組版を活用することです。

 

そうすれば、自然と「コンテンツ」と「ページ」を分離させることができ、
設計思考を持った制作へ移行出来ます。

 

例えば、すごく簡単なところでいうと、
本のツメやノンブルはページの属性として分けるとそれ以外がコンテンツになります。

さらにコンテンツを区分けしてくと、商品を最小単位とするなら、商品群を囲う見出しは、ページ属性として分けられます。

もっといくと、商品が、規格・価格・図面などで分かれていれば、さらに細分化されていき、今度はそれぞれの情報がWEBや基幹システムとの連携が見えてきます。

 

設計図というのは、印刷物の完成図面というだけでなく、データ(情報)の活用まで含めた理論的な考えの元に「情報」「ルール」が集約され、効率化への道筋を示す地図となります。

 

具体的な手法

DOT3を使わなくても、今までのDTPをちょっと工夫するだけで出来る事もあります。

最小単位はIllustratorやInDesignで個別で作成し、InDesignにPDF(または.ai、.indd)を配置して、ページを構成する方法です。

クライアントと協議をして、個別校正を進めていきながら、ページ構成を別で進めていく、と言うことが出来れば効率化が図れます。

 

ここからもう少しステップアップして、
・データを一元管理したい
・WEB上で原稿やりとりをしたい
・データを他でも活用したい

となってきたら、是非ご相談ください。

DOT3がいいかもしれませんし、スクリプト開発、
もしくは制作でお役に立てるかもしれません。

 

 

 


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